伊東温泉といえば、多くの人が思い浮かべるのが「ハトヤホテル」と「サンハトヤ」ではないでしょうか。
どちらも歴史ある温泉リゾートですが、名前が似ているだけに「何が違うの？」「家族旅行にはどっちがいいの？」と迷う方も多いですよね。実は両施設には立地から設備、料金まで意外と大きな違いがあります。
この記事では、ハトヤホテルとサンハトヤを家族旅行の視点から徹底比較していきます。子連れファミリーに嬉しい設備や、それぞれの施設ならではの魅力をわかりやすく紹介するので、旅行計画の参考にしてみてください。
ハトヤホテルとサンハトヤの基本情報
まずは両施設の基本的な違いを押さえておきましょう。名前が似ているので混同しがちですが、実は全く別の場所にある独立した施設です。
1. ハトヤホテルの特徴と立地
ハトヤホテルは静岡県伊東市湯川にある老舗温泉ホテルです。伊東駅から車で約5分という好立地で、市街地にも近く便利な場所にあります。
昭和レトロな雰囲気を残しつつ、家族向けの設備も充実しているのが特徴ですね。館内には室内プールや展望大浴場があり、子供たちが飽きずに過ごせる工夫が随所に見られます。
海から少し離れた高台にあるため、客室やお風呂からの眺望も楽しめます。伊東の街並みを見下ろせる景色は、旅の思い出として印象に残るはずです。
2. サンハトヤの特徴と立地
一方、サンハトヤは伊東市湯川にある海辺のリゾートホテルです。こちらも伊東駅から車で約10分とアクセスしやすい立地にあります。
最大の魅力は目の前に広がる相模湾の絶景でしょう。オーシャンビューの客室からは、朝日が海から昇る美しい光景を眺められます。
館内にはウォータースライダー付きの大型プールや、海の生き物に触れられるアクアミュージアムなど、子供たちが大喜びする施設が揃っています。海辺という立地を活かした開放感あふれる雰囲気が魅力です。
3. 両施設の歴史と関係性
「ハトヤ」と「サンハトヤ」という名前から姉妹施設だと思われがちですが、実は経営母体が異なります。ハトヤホテルは株式会社ハトヤ、サンハトヤは株式会社サンハトヤがそれぞれ独立して運営しています。
両施設とも昭和時代から続く老舗温泉ホテルで、伊東温泉を代表する存在として親しまれてきました。テレビCMの印象が強い方も多いのではないでしょうか。
現在はそれぞれ独自のコンセプトで運営されており、ハトヤホテルは落ち着いた温泉旅館の雰囲気を、サンハトヤはアクティブなリゾート感を前面に出しています。
家族旅行で重視したい設備とサービスの比較
家族旅行を計画する際、やはり気になるのは子供が楽しめる設備ですよね。ここでは両施設の家族向けサービスを詳しく見ていきます。
1. プールやキッズ向け施設の充実度
サンハトヤのプール施設は圧巻です。全長43メートルのウォータースライダーがある屋内プールは、天候を気にせず一年中楽しめます。
プールサイドには子供用の浅いエリアもあり、小さなお子さんでも安心して遊べるでしょう。さらにアクアミュージアムでは、ヒトデやナマコに直接触れる体験ができます。海の生き物が好きな子供には特に喜ばれそうですね。
ハトヤホテルにも室内プールがありますが、規模はサンハトヤと比べるとコンパクトです。ただし混雑が少なく、ゆったりと泳げる環境が整っています。プールより温泉でのんびりしたい家族には、こちらのほうが向いているかもしれません。
アクティブに遊びたいファミリーならサンハトヤ、落ち着いて過ごしたいならハトヤホテルという選び方ができそうです。
2. 客室タイプと家族向けの部屋
両施設とも和室・洋室・和洋室から選べますが、家族連れには和室が人気です。小さな子供がいると、畳のお部屋のほうが安心して過ごせますよね。
ハトヤホテルの和室は8畳から12畳まであり、家族4人でもゆったりと過ごせる広さです。一部の客室には海側の眺望を楽しめる部屋もあります。
サンハトヤは海側の客室が多く、オーシャンビューを重視するならこちらがおすすめです。ファミリールームも用意されており、広々とした空間で子供たちが走り回れます。
ベッドタイプの洋室も増えてきているので、布団の上げ下げが面倒な方や、寝起きしやすさを優先する方には洋室も検討してみてください。
3. 食事プラン：バイキングと会席料理の違い
食事内容も宿選びの重要なポイントですよね。両施設とも夕食・朝食付きのプランが基本ですが、スタイルが異なります。
ハトヤホテルは会席料理が中心で、季節の食材を使った日本料理が楽しめます。落ち着いた雰囲気の食事処で、ゆっくりと食事を味わいたい方に向いています。
子供向けにはお子様ランチも用意されており、エビフライやハンバーグなど子供が好きなメニューが並びます。ただし小さな子供がいると、コース料理のペースに合わせるのが難しいこともあるかもしれません。
サンハトヤはバイキング形式を採用しています。好きなものを好きなだけ食べられるスタイルは、子供連れには本当に助かりますよね。
刺身やローストビーフなどの大人向けメニューから、カレーやスパゲティといった子供が喜ぶメニューまで、種類が豊富です。デザートコーナーも充実しているので、食後のアイスクリームを楽しみにしている子供も多いでしょう。
4. 温泉施設と家族風呂の有無
温泉は両施設とも伊東温泉の源泉を使用しています。泉質は弱アルカリ性の単純泉で、肌に優しく小さな子供でも安心して入れます。
ハトヤホテルの大浴場は展望風呂になっており、伊東の街並みを眺めながらゆったりと浸かれます。露天風呂もあり、夜には星空を見上げながらの入浴が楽しめるでしょう。
家族風呂は予約制で利用できるため、小さな子供がいる家族や、周りを気にせず入りたい方におすすめです。ただし数に限りがあるので、早めの予約が必要かもしれません。
サンハトヤの大浴場は海に面しており、湯船に浸かりながら波の音を聞けます。朝風呂で日の出を眺める体験は、ここでしか味わえない贅沢ですね。
残念ながらサンハトヤには家族風呂がありません。大浴場のみの利用となるため、家族だけでゆっくり入りたい場合はハトヤホテルを選んだほうがよさそうです。
料金とコストパフォーマンスの違い
旅行の予算を考えるうえで、料金は避けて通れないポイントです。両施設の料金体系を比較してみましょう。
1. 宿泊料金の目安と季節変動
両施設とも時期やプランによって料金が大きく変わります。平日と週末、さらにハイシーズンでは倍近く差が出ることもあるので注意が必要です。
平日の基本プランで比較すると、以下のような料金帯が目安になります。
| 施設名 | 大人1名（1泊2食付） | 時期 |
|---|---|---|
| ハトヤホテル | 12,000円～18,000円 | 平日 |
| サンハトヤ | 14,000円～20,000円 | 平日 |
| ハトヤホテル | 18,000円～25,000円 | 週末・祝日 |
| サンハトヤ | 20,000円～28,000円 | 週末・祝日 |
全体的にハトヤホテルのほうが若干リーズナブルな設定になっています。夏休みやゴールデンウィークなどの繁忙期は、どちらも料金が跳ね上がるため、早めの予約がおすすめです。
狙い目は平日の宿泊ですね。特に火曜日や水曜日などは割引プランが出やすく、お得に泊まれることが多いです。
2. 子供料金と添い寝の扱い
子供料金の設定も宿選びの重要なポイントです。家族4人で泊まると、この差額が大きく響いてきますよね。
両施設とも小学生は大人料金の70％程度、幼児（食事・布団あり）は50％程度の設定が一般的です。ただしプランによって異なるため、予約時にしっかり確認しておきましょう。
添い寝の扱いは施設によって差があります。ハトヤホテルは未就学児の添い寝が無料ですが、サンハトヤは施設利用料として1人あたり2,000円程度かかります。
3歳以下の小さな子供を連れて行く場合、この添い寝料金の有無で合計金額が変わってきます。家族構成によってお得な施設が変わるので、事前にしっかり計算してみてください。
3. プラン内容によるお得度の差
単純な宿泊料金だけでなく、プランに含まれる内容も比較してみましょう。同じ料金でもサービス内容が違えば、実質的なコストパフォーマンスは変わってきます。
サンハトヤの基本プランには、プール利用料やアクアミュージアムの入場料が含まれています。別途料金を払わずに館内施設をフルに楽しめるのは嬉しいポイントですね。
ハトヤホテルは食事のグレードアップや、貸切風呂の利用がセットになったプランが人気です。記念日や誕生日旅行など、特別な日にはこうしたプランを選ぶと満足度が上がるでしょう。
両施設とも早期予約割引や連泊割引を実施していることがあります。旅行の日程が決まったら、できるだけ早めに予約するほうがお得に泊まれます。
アクセスと周辺環境の比較
旅行では宿までのアクセスのしやすさも大切です。特に小さな子供連れだと、移動の負担は最小限にしたいですよね。
1. 最寄り駅からの送迎サービス
両施設とも伊東駅からの無料送迎バスを運行しています。大きな荷物を持っての移動が楽になるので、電車で行く方にはとても助かるサービスです。
ハトヤホテルの送迎バスは、伊東駅到着後に電話連絡すると迎えに来てくれる予約制です。駅から約5分で到着するため、待ち時間もほとんどありません。
サンハトヤは定時運行の送迎バスを利用できます。伊東駅から1時間に1本程度の間隔で運行しているため、電車の到着時間に合わせて予約しておくとスムーズでしょう。
どちらも事前予約が推奨されているので、宿泊予約の際に一緒に申し込んでおくことをおすすめします。
2. 車でのアクセスと駐車場情報
自家用車で行く場合のアクセスも確認しておきましょう。東名高速道路から国道135号を経由するルートが一般的です。
| 施設名 | ICからの距離 | 所要時間 | 駐車場 |
|---|---|---|---|
| ハトヤホテル | 厚木IC約60km | 約70分 | 無料100台 |
| サンハトヤ | 厚木IC約65km | 約75分 | 無料150台 |
どちらも駐車場は無料で利用でき、台数も十分確保されています。満車になることはほとんどないため、安心して車で行けますね。
カーナビに住所を入力する際は、正確な住所を確認しておきましょう。似た名前のホテルがあるため、間違えて違う場所に案内されてしまうこともあるかもしれません。
3. 周辺の観光スポットと立ち寄りやすさ
宿泊だけでなく、周辺観光も楽しみたいですよね。伊東市内には家族で楽しめるスポットがいくつもあります。
伊豆シャボテン動物公園は車で約30分の距離にあり、カピバラやリスザルと触れ合えます。子供たちが大喜びする人気スポットですね。
伊豆ぐらんぱる公園も同じく車で30分程度です。アスレチックやイルミネーションなど、季節ごとに違った楽しみ方ができます。
伊東マリンタウンは両施設から車で10分ほどの距離にある海の駅で、お土産探しや海鮮料理を楽しめます。チェックアウト後に立ち寄るのにちょうどいい場所でしょう。
ハトヤホテルのほうが市街地に近いため、コンビニやスーパーへのアクセスは便利です。サンハトヤは海辺の静かな環境で、周囲に余計な施設が少ない分、リゾート感を味わえます。
家族連れに嬉しいサービスと注意点
細かなサービス内容も、子連れ旅行の快適さを左右します。事前に知っておくと、現地で困ることが減るでしょう。
1. 子供向けアメニティとサービス
サンハトヤは子供用の浴衣やスリッパが用意されており、チェックイン時にサイズを選べます。子供が浴衣を着て館内を歩く姿は、旅の思い出として写真に残したくなりますよね。
大浴場には子供用のシャンプーやボディソープも置いてあり、目に染みにくい優しい処方になっています。こうした細かな配慮があると、親としてはとても助かります。
ハトヤホテルにも子供用アメニティはありますが、数に限りがあることもあるようです。心配な場合は、事前に問い合わせておくと安心でしょう。
館内の移動が多い場合、ベビーカーの貸し出しがあるかどうかも確認しておきたいポイントです。両施設とも対応していますが、台数に限りがあるため予約時に申し込んでおくことをおすすめします。
2. ベビー用品のレンタルや離乳食対応
赤ちゃん連れの旅行では、ベビー用品の準備が大変です。できるだけ荷物を減らしたいと思うのは当然ですよね。
サンハトヤではおむつ用のゴミ箱や哺乳瓶の消毒器具を客室に用意してもらえます。さらに離乳食の温めにも対応しているため、持参した離乳食を適温で提供できます。
ハトヤホテルもベビーベッドの貸し出しや、お湯の提供サービスがあります。ミルク作りに必要なお湯は、客室に備え付けのポットだけでなく、フロントでももらえるので安心です。
離乳食については、事前にアレルギーや食べられる食材を伝えておくと、食事の際に配慮してもらえることがあります。小さな子供連れだからこそ、遠慮せずに相談してみてください。
3. チェックイン・アウト時間の違い
チェックイン・アウトの時間設定も、旅のスケジュールに影響します。特に小さな子供がいると、ゆっくり準備したいですよね。
| 施設名 | チェックイン | チェックアウト | 備考 |
|---|---|---|---|
| ハトヤホテル | 15:00 | 10:00 | アーリーチェックイン可能（有料） |
| サンハトヤ | 14:30 | 10:00 | レイトチェックアウト可能（有料） |
サンハトヤは標準のチェックイン時間が少し早めなので、早く到着してもゆっくりできます。プールで遊ぶ時間も長く取れるのが嬉しいポイントです。
ハトヤホテルは有料でアーリーチェックインに対応しており、12時から入室できるプランもあります。到着後すぐに休みたい場合は、こうしたオプションを検討してみてもいいでしょう。
チェックアウト後も荷物を預かってもらえるため、最終日も観光を楽しめます。伊東市内を散策してから帰路につくのもおすすめです。
結局どっちがおすすめ？家族構成別の選び方
ここまで両施設を比較してきましたが、結局どちらを選べばいいのでしょうか。家族構成やニーズに合わせて考えてみましょう。
1. 小さな子供連れファミリーに向いているのは
0歳から3歳くらいの小さな子供連れなら、ハトヤホテルのほうが過ごしやすいかもしれません。添い寝が無料で、家族風呂も利用できるため、周りを気にせずゆっくりできます。
静かな環境で、子供のペースに合わせて過ごせるのも魅力です。プールの規模は小さめですが、その分混雑が少なく、小さな子供を遊ばせやすいでしょう。
ベビー用品のレンタルや離乳食対応もしっかりしているため、初めての子連れ旅行でも安心して泊まれます。スタッフの対応も丁寧で、困ったときにすぐ相談できる雰囲気があります。
2. 小学生以上の子供と行くならどちらか
小学生以上の元気な子供がいる家族には、サンハトヤが断然おすすめです。ウォータースライダーやアクアミュージアムなど、子供が夢中になれる施設が充実しています。
バイキング形式の食事も、好き嫌いが多い年頃の子供には助かりますよね。自分で好きなものを選べるので、食事の時間がストレスになりません。
海辺という立地も子供たちには魅力的でしょう。夏なら浜辺で遊んだり、波打ち際を散歩したりと、ホテル周辺でも十分楽しめます。
アクティブに動き回りたい家族にとって、サンハトヤの開放的な雰囲気はぴったりです。朝から晩まで飽きずに過ごせるでしょう。
3. 三世代旅行で選ぶならどちらか
おじいちゃん・おばあちゃんも一緒の三世代旅行なら、全体のバランスを考える必要があります。子供たちは遊びたいけれど、高齢の方はゆっくりしたいという希望を両立させたいですよね。
この場合、サンハトヤを選んで部屋を分けるのが現実的かもしれません。子供たちはプールやアクアミュージアムで遊び、祖父母世代は客室や大浴場でのんびり過ごせます。
食事がバイキング形式なのも三世代旅行には便利です。それぞれが好きなものを好きなペースで食べられるため、気を遣わずに済みます。
ただし館内の移動が多いため、足腰が弱い方がいる場合はエレベーターの位置や客室の配置を事前に確認しておきましょう。場合によってはハトヤホテルのコンパクトな館内のほうが、高齢者には移動しやすいかもしれません。
まとめ
ハトヤホテルとサンハトヤ、どちらも伊東温泉を代表する素晴らしい施設ですが、それぞれに異なる魅力があります。
小さな子供連れでゆったり過ごしたいならハトヤホテル、元気な子供たちとアクティブに楽しみたいならサンハトヤという選び方がシンプルでわかりやすいでしょう。
実は旅館選びに正解はありません。家族の好みや旅のスタイルによって、ベストな選択は変わってきます。
伊東温泉には他にも魅力的な宿がたくさんあるので、次回は別の宿にチャレンジしてみるのも面白いかもしれませんね。旅行の計画を立てる時間も、家族の大切な思い出になるはずです。
