ベルリンへの旅行を計画するとき、空港のことが気になりますよね。実は現在、ベルリンで運用されている国際空港は1つだけなんです。かつては複数の空港が使われていましたが、2020年に新しい空港が開港したことで状況が大きく変わりました。
この記事では、ベルリンの空港事情から市内へのアクセス方法、空港での快適な過ごし方まで詳しく紹介します。初めてベルリンを訪れる方でも安心して旅行できるように、実際に役立つ情報をまとめました。
ベルリンの空港は現在1つだけ:ブランデンブルク国際空港
ベルリンの空港について調べると「2つの空港」という情報を見かけることがあるかもしれません。けれど実際には、現在運用されているのはブランデンブルク国際空港1つだけです。以前使われていた空港は閉鎖されているので、混乱しないように整理しておきましょう。
1. 2020年に開港した新しい空港
ベルリン・ブランデンブルク空港(BER)は2020年10月に開港しました。建設には長い年月がかかり、当初の予定から大幅に遅れたことでも知られています。それでも開港してからは、最新設備を備えた快適な空港として多くの旅行者に利用されているんです。
ターミナルビルは明るくて広々としていて、初めて訪れる人でも迷いにくい設計になっています。案内表示も分かりやすく配置されているので、ドイツ語が分からなくても安心ですよね。施設も新しいため、清潔感があって気持ちよく利用できます。
2. テーゲル空港とシェーネフェルト空港は閉鎖済み
以前はテーゲル空港(TXL)とシェーネフェルト空港(SXF)という2つの空港が運用されていました。テーゲル空港は2020年11月に閉鎖され、シェーネフェルト空港も新空港に統合される形で役割を終えています。
古い情報には「ベルリンには2つの空港がある」と書かれていることもあるので注意が必要です。現在はブランデンブルク空港に集約されているため、フライト予約の際も迷うことはないでしょう。旧空港の跡地は再開発が進められていて、新しい街づくりが始まっています。
3. ベルリン中心部から約30kmの場所にある
ブランデンブルク空港はベルリン中心部から南東に約30km離れた場所に位置しています。少し距離はありますが、公共交通機関が充実しているので市内へのアクセスは意外と簡単です。
空港の周辺は比較的静かなエリアで、騒音問題にも配慮した立地になっています。ベルリン市内だけでなく、ポツダムなど周辺都市へのアクセスも良好なんです。旅行の最初と最後に利用する場所だからこそ、立地の良さは重要ですよね。
ベルリン・ブランデンブルク空港の基本情報
空港を利用する前に、基本的な情報を把握しておくと当日の移動がスムーズになります。ターミナルの構成や規模を知っておけば、余裕を持って行動できるでしょう。
1. ターミナル構成:T1とT2の2つ
ブランデンブルク空港には第1ターミナル(T1)と第2ターミナル(T2)があります。主要な航空会社の多くはT1を使用していて、こちらのほうが施設も充実しています。
| ターミナル | 主な航空会社 | 特徴 |
|---|---|---|
| T1 | ルフトハンザ、ANA、ユナイテッド航空など | メインターミナル、施設が充実 |
| T2 | 格安航空会社(LCC)中心 | コンパクトで移動しやすい |
ターミナル間の移動は徒歩で約10分程度です。連絡通路があるので、雨の日でも濡れずに移動できます。案内表示が丁寧なので、初めて訪れる方でも迷うことは少ないはずです。
日本からの直行便はT1に到着することが多いため、事前に自分の便がどちらのターミナルを使うのか確認しておくと安心ですよね。
2. 年間利用者数と就航都市
ブランデンブルク空港は年間約2,500万人が利用する大規模な空港です。ヨーロッパ各都市はもちろん、アジアや北米への路線も充実しています。
就航都市は150以上に及び、ベルリンがヨーロッパの重要な拠点であることを実感させられます。日本からはANAが直行便を運航していて、所要時間は約12時間です。乗り継ぎ便を利用する場合は、フランクフルトやミュンヘン経由が一般的でしょう。
空港の規模が大きい分、ショップやレストランの選択肢も豊富です。トランジットで長時間滞在する場合でも、退屈することはなさそうですよね。
3. 空港コードはBERまたはSXF
ブランデンブルク空港の正式な空港コードは「BER」です。ただし、旧シェーネフェルト空港のコード「SXF」が使われることもあります。これは新空港がシェーネフェルト空港の敷地を拡張する形で建設されたためです。
航空券を予約する際には、BERと表示されることが多いでしょう。けれどSXFと書かれていても同じ空港を指しているので安心してください。システムによって表記が異なることがあるんです。
空港の公式名称は「ベルリン・ブランデンブルク・ヴィリー・ブラント国際空港」といいます。ドイツの元首相の名前が付けられているんですね。地元の人は単に「BER」と呼ぶことが多いです。
空港から市内中心部へのアクセス方法
空港に到着したら、次は市内への移動です。ベルリン市内へのアクセス方法はいくつかありますが、それぞれに特徴があります。予算や時間、荷物の量に応じて選ぶといいでしょう。
1. エアポートエクスプレス(FEX)が最速
空港から市内中心部への最速ルートは、エアポートエクスプレス(FEX)です。Flughafen Express と呼ばれるこの列車は、空港から中央駅まで約30分で結んでいます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所要時間 | 約30分(中央駅まで) |
| 運行間隔 | 30分に1本 |
| 料金 | 約4ユーロ |
| 停車駅 | Ostkreuz、中央駅など主要駅 |
FEXは座席が広くて快適なので、大きなスーツケースを持っていても楽に移動できます。朝早くから夜遅くまで運行しているため、フライトの時間を気にせず利用できるのも嬉しいポイントですよね。
チケットは駅の券売機やオンラインで購入できます。ベルリンの公共交通機関の1日券を持っていれば、追加料金なしで乗車できるんです。
2. Sバーン(S9・S45)は本数が多くて便利
Sバーン(近郊電車)のS9線とS45線も空港から市内へ直通しています。FEXより少し時間はかかりますが、運行本数が多いので待ち時間が短いのが魅力です。
S9は空港から北西方向に延びていて、Alexanderplatz やベルリン中央駅を経由します。S45は南部方面へ向かう路線です。どちらも20分間隔で運行していて、料金はFEXより安い約3.5ユーロです。
地元の人も日常的に使っている路線なので、ベルリンの雰囲気を感じながら移動できます。急いでいないなら、こちらを選ぶのもいいかもしれません。車窓からベルリンの街並みを眺めているうちに、旅行気分が高まってくるはずです。
3. バスやタクシーという選択肢も
公共交通機関以外にも、バスやタクシーという選択肢があります。バスは料金が最も安く、市内まで約2ユーロで移動できます。ただし所要時間は1時間以上かかることもあるので、時間に余裕がある場合に向いているでしょう。
タクシーは空港のターミナル前から常時利用可能です。市内中心部まで約50~60ユーロで、所要時間は交通状況によりますが30~40分程度です。深夜や早朝の到着便、荷物が多い場合には便利な選択肢ですよね。
最近ではUberなどの配車アプリも利用できます。事前に料金の目安が分かるので、予算管理がしやすいです。グループで移動する場合は、1人あたりの料金を考えるとタクシーも悪くない選択かもしれません。
空港での快適な過ごし方
フライトまでの待ち時間や乗り継ぎの時間を快適に過ごせるかどうかは、旅行の満足度に大きく影響します。ブランデンブルク空港には、時間を有効に使える施設がたくさん揃っているんです。
1. 無料WiFiとラウンジの利用
空港内では無料WiFiが利用できます。接続も簡単で、メールアドレスを登録するだけですぐに使えるようになります。速度も安定しているので、動画を見たり仕事のメールをチェックしたりするのに十分です。
ラウンジはT1に複数あります。航空会社のラウンジだけでなく、プライオリティパスで利用できるラウンジもあるんです。ゆったりとしたソファで休憩できて、軽食やドリンクも無料で楽しめます。
| ラウンジ名 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| Lufthansa Lounge | T1 出発エリア | ビュッフェが充実 |
| Airport Lounge Europe | T1 出発エリア | プライオリティパス利用可 |
| VIP Wing | T1 Dゲート付近 | 静かで落ち着いた雰囲気 |
長時間のトランジットでも、ラウンジがあれば快適に過ごせますよね。シャワー設備があるラウンジもあるので、リフレッシュしてから次のフライトに臨めます。
2. レストランやカフェで食事を楽しむ
空港内には多様なレストランやカフェが入っています。ドイツ料理からアジア料理、ファストフードまで選択肢は豊富です。出発前に本場のドイツ料理を味わっておくのもいいかもしれません。
人気なのはCurry 36というカレーヴルスト専門店です。ベルリン名物のカレーヴルストを気軽に楽しめるんです。価格も5~7ユーロと手頃で、ボリュームもたっぷりあります。
カフェではStarbucksや地元のベーカリーチェーンが入っています。朝早いフライトの前に、焼きたてのプレッツェルとコーヒーで朝食をとるのは格別ですよね。ドイツのパンは種類が豊富で、どれも美味しいです。
座席数も十分確保されているので、ゆっくり食事を楽しめます。窓際の席からは滑走路を眺められて、飛行機の離着陸を見ながら過ごす時間も悪くありません。
3. 免税店でのショッピング
出国後エリアには充実した免税店があります。ドイツならではのお土産を探すのにぴったりです。チョコレートやグミ、ビールなど、ドイツらしい商品が豊富に揃っています。
特にHariboのグミはドイツ発祥のブランドなので、お土産として喜ばれるでしょう。種類も多く、日本では見かけないフレーバーもあります。価格も手頃なので、ばらまき土産にも最適ですよね。
高級ブランドのブティックも入っていて、時計や化粧品、ファッション雑貨などを免税価格で購入できます。ドイツの老舗ブランドMontblancの万年筆なども人気です。
ショッピングエリアは広々としていて、ゆっくり見て回れます。フライトまでの時間を有効に使えるので、早めに空港に到着しても退屈することはなさそうです。
知っておくと便利な空港施設とサービス
空港には基本的な施設以外にも、知っておくと便利なサービスがいくつかあります。事前に場所や使い方を把握しておけば、いざという時に慌てずに済むでしょう。
1. 両替・ATMの場所
両替所は到着エリアと出発エリアの両方にあります。ただしレートはあまり良くないので、必要最小限の金額だけ両替するのが賢明です。クレジットカードが広く使えるので、大量の現金を持ち歩く必要はありません。
ATMは空港内の各所に設置されています。国際キャッシュカードやクレジットカードで現地通貨を引き出せるので便利です。手数料はかかりますが、両替所よりもレートが良いことが多いんです。
ドイツではキャッシュレス決済が普及していますが、小さなお店や市場では現金が必要な場合もあります。50ユーロ程度の現金を用意しておくと安心ですよね。高額紙幣よりも、10ユーロや20ユーロ札を中心に持っておくと使いやすいです。
2. 荷物預かりサービス
長時間のトランジットやベルリン市内を観光してから帰国する場合に便利なのが、荷物預かりサービスです。T1の到着エリアにLeft Luggageがあります。
| サービス内容 | 料金 |
|---|---|
| 小型ロッカー(24時間) | 約6ユーロ |
| 大型ロッカー(24時間) | 約9ユーロ |
| 有人預かり(24時間) | 約12ユーロ |
スーツケースなどの大きな荷物も預けられるので、身軽に市内観光を楽しめます。セキュリティもしっかりしているので、貴重品以外なら安心して預けられるでしょう。
営業時間は24時間なので、深夜や早朝のフライトでも利用可能です。事前予約は不要で、その場で直接手続きできます。荷物を預けてベルリン市内で最後のショッピングを楽しむのもいいですよね。
3. シャワールームと休憩スペース
長距離フライトの後や乗り継ぎの合間にリフレッシュしたいなら、シャワールームが便利です。T1の出発エリアに有料のシャワー施設があります。
料金は15分で約10ユーロです。タオルやアメニティも用意されているので、手ぶらで利用できます。清潔で快適なので、次のフライトに向けてすっきりできるでしょう。
シャワールームのほかにも、空港内には休憩スペースが点在しています。リクライニングチェアが設置されたエリアもあるので、仮眠をとることも可能です。静かな場所を探しているなら、搭乗ゲートから少し離れた場所のほうが落ち着けるかもしれません。
充電ステーションも各所にあるので、スマートフォンやノートパソコンの充電も心配ありません。USB端子とコンセントの両方が使えるようになっています。
まとめ
ベルリンの空港事情は、新しいブランデンブルク空港の開港によって大きく変わりました。現在は1つの空港に集約されているため、以前のように複数の空港を間違える心配はありません。市内へのアクセスも便利で、列車やバス、タクシーなど状況に応じて選べるのが嬉しいですよね。
空港内の施設も充実していて、待ち時間を快適に過ごせます。ベルリン旅行の最初と最後を彩る場所として、この空港はきっと良い印象を残してくれるはずです。次の旅行先を考えるなら、歴史と現代が融合するベルリンは魅力的な選択肢になるでしょう。
